うさぎの診療

当院では、犬猫の他に、うさぎや小鳥の治療も積極的に取り組んでいます。(ここは必要あれば変更してください、犬猫以外にもきちんと対応します、的な文章があれば…)

臼歯の不正咬合

うさぎの歯は生涯伸び続けます。牧草を食べることで歯を“すりこぎ”のように動かして削れ、ちょうど良い長さを保っています。一方ペレットフードやおやつなどでは人と同じように歯を上下に動かして食べるため、ほとんど歯は削れません。
うさぎの歯は1年間で10~12cmも伸びると言われています。では、歯が伸びすぎてしまったらどうなるのでしょうか?
軽度では違和感から歯ぎしりや、流涎、また唾液をうまく飲み込めない為、口の周りが濡れてしまったり、前肢で拭おうとするために手が汚れたりします。

重度では舌や頬に尖った歯が刺さるために傷ができ(写真①)、痛みから元気消失、食欲不振がみられます。
写真①

当院では麻酔をかけて臼歯の噛み合わせを考慮して歯を削ります。(写真②、写真③)術後は点滴や腸の動きを促進する薬、鎮痛剤を投与します。
歯の伸びすぎを防ぐにはしっかりと牧草を食べる事が大切です。小さい時からペレットやおやつ中心の食生活ではなく、牧草中心の食事が大切です。
写真②

写真③

避妊手術

避妊手術は女の子のうさぎで多い子宮卵巣疾患の予防のほかに、営巣行動の防止や、ホルモンバランスの乱れによるストレスが減るため攻撃性が少なくなるなどのメリットがあります。

避妊手術を行う前には、血液検査、レントゲン検査を行い安全に麻酔がかけられることを確認してから手術を行います。手術中は心電図や動脈血酸素飽和度などをモニターし、静脈点滴をしながら行います。また当院ではうさぎの気道確保にV-GELという特殊な形状の気管チューブを使用しております。一般的に行われている酸素マスクのみで呼吸を管理する方法に比べて安全に手術が行えます。
写真V-GEL

子宮腺癌

メスのうさぎで元気がなく血混じりの尿をした時(生理的な赤色尿ではなく)一番に疑うのは子宮の病気です。血混じりの尿の原因として多いのは、子宮腺癌、子宮蓄膿症、膀胱炎などが考えられます。中でも子宮腺癌は中年齢以降のうさぎで多く見られる怖い病気です。初期には無症状のことが多いですが、進行すると血尿や、元気消失、出血による貧血や肺への転移により呼吸困難が起こります。通常子宮はレントゲンで確認できませんが、腫大してくるとレントゲンで陰子宮陰影が見え、(写真④)エコー検査では腫脹した子宮と液体貯留している様子が確認できます。(写真⑤)

治療は子宮卵巣全摘出術です。進行してからの手術は貧血などでリスクが高くなります。早期発見早期切除が大切になります。
写真④

写真⑤

尿石症

尿が赤くなる原因として、子宮疾患の他には尿石症や膀胱炎、健康な子で見られる生理的な赤色尿があります。
うさぎはカルシウムの代謝が独特です。カルシウムを摂取すれば摂取しただけ吸収し、使う分以外のものは尿中に排泄されます。そのため、カルシウム分が多い食事をしているうさぎは尿石症といって膀胱内に結石が出来てしまいます。(写真⑥)

症状は、血尿、頻尿が多く、出血が重度の場合貧血も起こります。治療は手術で結石を取り除きます。

手術後はなるべくカルシウム分の少ない食事と、定期的な尿検査を行います。
写真⑥

術後の注意点

手術後は傷口をかじってしまうことがあるためエリザベスカラーをつけて過ごします。エリザベスカラーをつけることで違和感からごはんを食べなくなってしまう事もあります。しかし、時間が経つにつれうさぎもなれてくるので、カラーを付けたままでもご飯を食べられるようになります。

うさぎは常に食べている動物です。犬や猫と違い、術前術後も絶食はしません。絶食してしまうと腸の蠕動運動が低下してしまい、胃や盲腸にガスが貯まり食欲がなくなり、元気もなくなってしまいます。手術後は点滴と腸の動きを促進し、食欲をだす注射、痛み止めの注射を行い、しっかり食べるまで治療を行っていきます。